プロ2年目の巨人山崎伊織投手(23)が念願のプロ初勝利をつかんだ。16日阪神戦以来、今季4戦目のマウンドは先発で6回3安打無失点の快投。打たせてとるテンポのいい投球で10個の内野ゴロを積み上げた。「岸田さんがうまくリードしてくれて、野手のみなさんが援護してくださったのでリズムよく投げることができました」と振り返った。

打線の強力援護にも背中を押された。1回に主砲岡本和が3戦連発となる9号2ラン。2回無死一、三塁から今季初スタメンマスクの岸田が右前適時打で追加点。さらに4回には丸がバックスクリーンへの7号ソロで加勢した。山崎伊自身も2犠打と6回2死三塁から右前適時打でプロ2打点目を挙げた。

山崎伊は東海大3年時の20年6月にトミー・ジョン手術を受け、プロ1年目の昨季はリハビリに費やした。今季は開幕2戦目の3月26日の中日戦でプロデビュー。開幕からここまでチーム内は“若手初勝利ブーム”が沸き起こっている。堀田、戸田、赤星、大勢、平内がそれぞれプロ初勝利をマーク。4月までに5投手のプロ初勝利は史上初だったが、山崎伊も加わり6投手が初勝利を挙げる空前の大ブームとなった。

▼2年目の山崎伊がプロ初白星。これで今季の巨人で初勝利を挙げたのは堀田、戸田、赤星、大勢、平内に次いで6人目。4月までに初勝利が6人も出るのは、プロ野球史上初めて。また、巨人で同一シーズンにプロ初勝利が6人は、12年の6人(宮国、星野、高木京、田原、小山、笠原)に並んで球団最多。

▼生まれ 1998年(平10)10月10日、兵庫・明石市出身

▼サイズ 身長181センチ、体重81キロ

▼球種 最速153キロの直球と、スライダー、シュートが持ち味

▼名前の由来 両親が「和風の名前にしたい」と決めた

▼トミー・ジョン手術 東海大の3年秋に右肘を痛めた。PRP注射による治療を試みるも、回復せず20年6月に同手術を受けた。1年半のリハビリを経て、キャンプ中に実戦復帰した

▽巨人原監督(山崎伊に)「腕を振って、思いきって体を使って投げられることがどれだけ素晴らしいことか。本人が一番分かっていることだと思います。それを続けていくことがプロ野球選手の価値の高さということになるわけですから」

▽巨人岸田(今季初スタメンマスクで山崎伊を好リード。2回無死一、三塁から右前適時打で今季初打点)「三振だけはしないように。前に飛べば何かあると思って食らいついた」

▽巨人坂本(6回にダメ押しの6点目となる左前適時打)「1本打つことができて良かったです」

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