さすがキャプテン! ヤクルト山田哲人内野手(29)が、入団4年目から9年連続2ケタ本塁打となる10号ソロで「スミ1勝利」に導いた。

1回2死、ロッテ石川からバックスクリーン左へ決勝弾を運んだ。前カードの楽天戦では初戦を今季初めて欠場。2、3戦は守備に就かずDHで出場した。自分を見つめ直して放った交流戦歴代10位の通算38発目のアーチ。リーグ、交流戦ともに首位をしっかりキープした。

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山田の一振りで流れをつかんだ。1回2死走者なし。カウント3-1からの5球目、「有利なカウントだったので思い切って振り抜きました」と低め145キロ直球を捉えた。バックスクリーン左へ運ぶ10号ソロ。2試合ぶりの1発で勝利に導いたヒーローは、お立ち台で「勝つことができたので、ほんとホッとしています。ベンチでも、出ていない選手も全員で声を出して、いい雰囲気の中で野球が出来ているので、続けていきたいと思います」と冷静に、接戦を振り返った。

5月はこの日まで80打数18安打の打率2割2分5厘。同2割8分6厘だった4月から調子を落としていたが、前カード楽天3連戦は欠場→DH→DHで出場。この“休養”で「いろいろ考える時間もあったというか…。いい時間を過ごせたなと思ってます」。試合中に鏡の前で自身のフォームをチェックしたり、あらためてチームの雰囲気を実感。「無駄な時間じゃない。そういう過ごし方を出来たな」とうなずいた。

好不調にかかわらず、冷静にチームをもり立て続ける主将に、高津監督も「心の中は燃えてると思うんですけど、しっかり周りを見ながらプレーしているのは感じます。これはチームではNO・1かもしれないですね」と絶大な信頼を寄せる。山田は「一喜一憂することによって体力を使いますし。でも喜んだ方が盛り上がると、みんなから言われているので。素直にうれしいときはうれしいと表現しようかな」。これからも平常心で、チームを引っ張っていく。【鈴木正章】

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