日本ハムは「日本生命セ・パ交流戦」でDeNAに敗れ、交流戦は開催3年連続での負け越しが決まった。4回に1度は逆転したものの、直後の5回に追い付かれ、同点で迎えた8回、経験豊富な4番手の玉井大翔投手(29)が相手中軸に3連続長短打を浴びて勝ち越しを許した。チームはこの日、不調から昨季のパ・リーグ最優秀中継ぎ、堀瑞輝投手(24)を抹消。救援陣に不安を残し、交流戦最後のカードを迎える。

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信じられないような光景だった。スコアは2-2。勝負どころの8回、日本ハムが4番手でマウンドに送ったのは、前日8日に火消しに成功した玉井だった。これまでの実績から、信頼感は抜群だ。ところが、この日は、様子がおかしかった。DeNAの中軸に、わずか6球で3連続長短打を浴びて2失点KOと大炎上。あっという間に勝ち越しを許し、悔しげな表情でマウンドを後にした。

武田投手コーチは「玉井なら抑えてくれると思って出している。逆に今日に関しては、玉井で打たれたら仕方ないと思う」。変わらぬ信頼を口にしながらも「(相手の)早打ちに、もっと時間をかけながら対応する投球もあったと思う」と残念がった。1度は逆転しながら、直後に追い付かれ、終盤に突き放される。やるせない展開に試合後、新庄監督は「4回、1点取られた後、2点取り返し、そのまま逃げ切るチームにしていく」と、球団広報を通じて決意表明した。

救援防御率3・97は、残念ながら12球団最低だ。日本を代表するセットアッパー宮西、昨季最優秀中継ぎの堀と、実績のある左腕2人が不調から登録抹消となった。勝ちパターンの継投は、当面、流動的にならざるをえない。武田コーチは「今は、北山と石川直という後ろを任せられる投手がいる。そこまでの6、7回を調子のいい投手に任せていきたい」。接戦で勝ちきれるチームになるためにも、ブルペン内での競争をうながした。【中島宙恵】

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