父の日弾!弾!! ヤクルト村上宗隆内野手(22)が2打席連続本塁打を放ち、今季最長の8連勝に導いた。 3回に広島九里から2年連続リーグ一番乗りとなる勝ち越し20号ソロを放つと、5回にも同投手から21号ソロ。22歳での2年連続はセ・リーグ史上最年少記録になった。チームは貯金22で首位を快走。故郷熊本の父公弥さんに感謝を込めた2発で、両軍合わせて7本塁打が飛び交った「神宮花火大会」の主役となった。

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まずは狙い通りの1発だ。村上は3回2死走者なし、九里の3球目、高め132キロを捉えた。「自分のイメージした方向にしっかり打球が飛んでくれた」と納得の左中間への一打で勝ち越すと「お父さんいつもありがとう」と感謝。2年連続の20号リーグ一番乗りは、15、16年の山田(ヤクルト)以来となった。

さらには5回2死走者なし。「前の打席の感覚を持ちながら、同じ方向に狙っていった。スライダーがひっかかってくれて何とか打つことができました」と初球の内角低めを右翼席上段へ21号ソロ。「お父さん、いつもありがとうございます」と再び感謝した。

九州学院(熊本)から17年ドラフト1位で入団。2学年上の兄・友幸さんは社会人のテイ・エステックで投手としてプレーし、弟・慶太さんも同校で汗を流す。3戦3発と活躍した交流戦ソフトバンク戦(ペイペイドーム)は、慶太さんが夏の大会前のため家族は訪れることは出来なかったが、東京に戻っても、3兄弟を育ててくれた家族へ変わらぬ雄姿を示したお立ち台に上がると「父の日に打ててすごくうれしい。こんなに大きく育ててくれて感謝しかない。本当にありがとうございます」と、三たび感謝した。

チームは本拠地で今季最多5本塁打で快勝。「最終回に何点差があろうと、何点詰められようと諦めることはない」とカード3試合をすべて逆転でものにした。21本塁打、56打点はリーグ2冠を独走。打率3割2厘はリーグ2位で、大目標の「3冠王」も視界に入る。心身共にたくましく成長した4番は「雰囲気はすごくいいし、この勝ちに僕たちは全然満足せず、目の前の1試合を戦っている。8連勝はその積み重ね。来週もまた1試合1試合、頑張っていきたい」。好調燕軍団をさらなる高みに押し上げていく。【鈴木正章】

▼22歳の村上が20、21号を放ち、4年連続20本塁打を達成。昨年の20号は両リーグ一番乗りだったが、今季はセ・リーグ一番乗り。2年連続でセ・リーグ20号一番乗りは15、16年山田(ヤクルト)以来になる。22歳以下のシーズンでリーグ20号一番乗りを複数回記録したのは、20歳の53年から22歳の55年まで3年連続の中西(西鉄)に次いで2人目。セ・リーグでは62、63年王(巨人)の22、23歳を抜く最年少2年連続20号一番乗りとなった。

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