阪神佐藤輝明内野手(23)が、3カ月ぶりに甲子園でアーチをかけ、巨人をたたく。

現在14本塁打も甲子園ではわずか3本。4月15日巨人戦で菅野から4号2ランを放って以来29試合、123打席ノーアーチが続いている。「打ちたいですけど。頑張ります。何とか1本出して、チームに勝ちをつけたい」。12日の巨人先発戸郷からは昨年6月19日に甲子園で右翼へ本塁打を放っており、G倒への決意を込めた。

今季は確実性を重視してきたが、ここにきて「本塁打が増えるように」と話すように、本塁打への意識が高まってきている。ヤクルトのコロナ禍で中止になった9日、10日の神宮でのフリー打撃では、飛距離を意識して力強く打球を飛ばしていた。その成果をさっそく発揮する。

12日からの巨人3連戦を含む甲子園6連戦は毎年恒例の「ウル虎の夏」イベント。「ウルトラプレーを見せつけたい」。ド派手なユニホームを着て、豪快なフルスイングを思い描く。同じデザインのレプリカユニホームを着てスタンドを埋め尽くす虎党に快音を約束した。

昨季初めて経験した「ウル虎の夏」は2勝4敗、18打数5安打、1打点。ノーアーチだった。だが、9回2死から4点を奪いサヨナラ勝ちした7月12日DeNA戦は代打佐藤輝の中安からの5連打だった。「いいイメージを持って、チーム全体でやっていきたい」と今季も劇的勝利へ導く。

大事な真夏の9連戦が始まる。「暑いので塩分を取って倒れないように。サプリメントなどを積極的に活用して、暑い夏を乗り切りましょう」と元気に笑った。2位巨人とのゲーム差は2・5差。「上位のチームなので、しっかり倒すことで先が見えてくる」。佐藤輝が「ウル虎」な活躍を見せれば、5個の借金完済も見えてくる。【石橋隆雄】

○…中野拓夢内野手が逆転盗塁王に自信を見せた。リーグトップのヤクルト塩見と6差の16盗塁。「常に塁に出たら自分は走るということを考えながらやってます。自分自身が1つずつ積み重ねていければ最終的には勝てるかなと思うので、走る場面があればどんどん挑戦していきたい」と意欲的だ。今回の9連戦では中野の走力にも注目。残り60試合で、昨年盗塁王となった実力を見せていく。

○…2軍調整中のジェフリー・マルテ内野手について井上ヘッドコーチは慎重な姿勢を見せた。「まだファームの方でも(2軍監督の)平田さんからの推薦があるわけじゃないので。もう少し、結果、映像を見ながら、ちょっと慎重に」と話した。今季は右足を2度痛め離脱している。「何回もやっているから、簡単に上げて、またやりましたとなるとアイツの野球人生が終わってしまう」と万全の状態に回復することを待つ。

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