昨季王者オリックスが逆転勝ちで貯金ターンを決めた。貯金1は6月7日以来。導いたのは不振に苦しんできた主砲、杉本裕太郎外野手(31)だった。

5回に3点差を追いつき、続く6回に一気に勝ち越した。2死一、三塁で和田の外角直球をとらえて右中間真っ二つの2点適時二塁打。「軽打の意識で打ったら、いい打球が打てた」。足が万全ではない一塁走者の吉田正も一気に生還。杉本のガッツポーズと吉田正の激走で、場内は最高潮に盛り上がった。

打率1割台前半に沈んだ4月から盛り返し、6月度は月間MVP。ここ2カ月連続で15打点と、らしさを取り戻してきた。「良いこともあれば、悪いこともある。これも人生だなと思って切り替えている」。

初回の2死一、三塁では見逃し三振。その後に二塁打2本でチームを勝利に導いた。「あのまま(6回も)チャンスで凡退していたら嫌な休みになっていたかもしれない。少しはリフレッシュできると思います」と笑顔。身も心も後半戦の爆発に備える。

ここまで実は、貯金1が最高。中嶋監督は首位とのゲーム差より、貯金の数にこだわる。「やっと上がってきた感じ。貯金を増やしてい

って、初めてそうなった(上位浮上)と思うのかな」と締めくくった。【柏原誠】

○…若月が「パパ1号」を放った。7回に点差を3点に広げる貴重な今季1号アーチ。5回に同点犠飛も打つなど打撃好調な若月は「実は私ごとなんですけど、今月に入って娘が生まれました。これからは父として、一選手として頑張っていきたいと思います」とファンに生報告して、大きな拍手をもらった。

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