プロ初先発初勝利には届かなかった。巨人井上温大投手(21)が、4回1/3を8安打3失点(自責1)と最下位中日打線に捕まった。5回1死一塁、4番のビシエドに左前打を許すと、2番手鍵谷との交代がコールされた。小走りでベンチに戻る3年目左腕に、東京ドームから拍手が送られた。

 

■1回に2失点。1つ目のアウトが遠い

プロ4試合目の登板で、初のまっさらなマウンドへ。しかし1回先頭、同学年の岡林への初球、146キロ直球を捉えられて右前打とされた。続く溝脇にも左前打とつながれて、捕逸で無死二、三塁。さらに阿部に右前適時打を許して無死一、三塁。1つ目のアウトが遠い。ビシエドをスライダーで空振り三振に斬ってようやく1アウト。だが続く平田の打席で一塁けん制で飛び出した走者を挟むも、吉川が本塁へ悪送球。記録は重盗で、隙を見てスタートを切った三塁走者の生還を許した。

 

■最速148キロ、7奪三振

3回にも2死一、二塁から石橋に適時二塁打を浴びて3点のリードを許した。それでも、続くレビーラから回をまたいで4者連続三振。最速148キロの直球とスライダーで計7三振を奪ってみせた。

 

■「自分と戦っていた」

井上は「立ち上がりは打者と勝負する前に自分と戦っていて自分の投球ができませんでした。イニングを重ねるごとに自分の投球ができるようにはなりました。今日の試合を今後に必ず生かしていきたいです」と初先発を振り返った。

 

■今季8人目の初勝利ならず

期待された昨季は5月に受けた、左肘頭スクリュー挿入術の影響でリハビリに費やした。「やっともらったチャンスなので、しっかり結果を出してこれからも1軍で必要とされる存在になっていきたい」と話していた初先発マウンドでの初勝利とはならず。プロ野球最多記録となる1シーズン8人目の初勝利は、次戦以降に持ち越しとなった。【小早川宗一郎】

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