阪神近本光司外野手(27)が、侍ジャパン入りを猛アピールだ。栗山英樹監督(61)ら首脳陣が今季2度目の甲子園視察。背番号5は、マルチ安打でヒットメーカーぶりを示した。

初回は四球で先制点をお膳立てすると、3回と5回はともに柳から右前に運んだ。「今季は柳に対してあまり良くなかった。今日で最後だったので、いつもと違う待ち方や狙いも考えながら打席に入りました」。リーグトップを走る安打数を149に伸ばし、4年間で3度目の150安打に王手。12戦連続安打で9月の月間打率は4割2分5厘。2年連続の最多安打&打率3割へラストスパートだ。

3大会ぶり世界一へ、栗山監督も「スピード」をカギに挙げる。この日も「苦しくなった時に日本の野球として守りながら、脚を使いながらできるかはすごく重要」と説明。「足を使うのであれば、中野、近本あたりはね」と、虎の快足コンビを注目選手に挙げた。

特に近本については、2月のキャンプ視察時に「スピード、バットコントロール。米国に勝つことをイメージした時、たくさん塁に出ないと話にならない。素晴らしい選手なのは間違いない」と評価しており、この日の活躍を目の当たりにして好印象を深めたことだろう。

近本は「評価していただいてるだけではすごくうれしいですし、まだレベルアップしないといけないと思っている」と引き締めた。3度目の盗塁王に突き進む脚力、そして2年連続のリーグ最多安打となれば、日の丸入りにも大きなアドバンテージだ。【柏原誠】

【関連記事】阪神ニュース一覧