楽天則本が、今季初の完投勝利でチームを救った。

初回からアクセル全開。1回1死走者なしでオリックス太田に対しては、カウント1-2から外角156キロ直球で空振り三振。今季最速の球でねじ伏せた。

「勝つしかないので、チームが勝てるような投球をしたいなと思います」。エースとしての責任感を体現した。チームは試合前まで西武と0・5差の4位。CS進出へ、1つも負けられない。今季はこれまで9勝8敗、防御率3・72。新型コロナ陽性判定で離脱も経験した。なかなかチームを勝利へ導くことができずにいたが、レギュラーシーズン最後の先発登板で、“らしさ”を取り戻した。

2回に2安打で1失点も、それ以外はオリックス打線を完全に封じ、3安打1失点。昨年9月9日・日本ハム戦(札幌ドーム)で完封勝利を挙げた以来の完投で、2年連続8度目の2ケタ勝利に到達した。チームは前夜に優勝の可能性が完全消滅。この日も負けたら自力でのCS進出の可能性が断たれる正念場で、エースが躍動した。

○…打線が序盤から則本を援護した。2回1死一、三塁でギッテンスが中前適時打を放ち、茂木が左犠飛。2点を先制すると、3回も2得点。7回1死二塁ではギッテンスが再び中前適時打。2打点で勝利に貢献した。今季骨折で長期離脱を経験した助っ人は「しっかり自分のやるべきことをして、打球を前に飛ばせば『何かいいことが起きる! 』と思うので、しっかりボールを捉えていきたい」と闘志を燃やした。

▽楽天石井GM兼監督(則本の投球に)「出だしからすごく精度の高いボール投げてくれた。質の高いボールをしっかりと1球目から最後の100何球目まで投げてくれたのかなと思います」

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