復活星だ! ソフトバンク大関友久投手(24)が2回2/3を2安打1失点で今季7勝目を手にした。8月に左精巣がんの疑いのため、左睾丸(こうがん)の摘出手術を受けて以降は初勝利。帰ってきた若き左腕は「勝ち越してくれた野手の皆さんと、その後、ゼロでつないでくれた中継ぎのみなさんに感謝しかないです」と笑みを浮かべた。

初回に4点を先制したが、先発の森が2回途中3失点で早期降板。藤本監督は、大関に第2先発の役割を託した。3回1死一塁で島内に一時同点の適時二塁打を許したが、後続は食い止めた。5回に今宮の勝ち越し打が飛び出し、白星が転がり込んできた。「結果的に点は取られましたが、なんとか最少でつなぐことができたのでよかったです」。楽天に勝ち越しを許さず、粘りの投球が勝利を引き寄せた。執念タクトを振るった指揮官も「よく投げてくれましたよね」とうなずいた。

7月までは先発ローテーションの一角として2完封を含む6勝(6敗)。球宴にも監督推薦で初出場するなど、大ブレークした。真夏に自身も「戸惑った」という手術を受けたが、復帰後2試合はリリーフとして勝利に貢献している。中継ぎ転向には「前半戦と全然違う雰囲気なので、緊張感はかなり増しています」と苦笑いだったが「先発とは違う感覚。また変わった1勝だったかなと思います」。杜(もり)の都で、苦労人が完全復活した。

残り試合もブルペン待機する見込み。「直球はだんだん力強さも出てきていると思います。今のボールに自信を持って、残りの試合も投げていきたいです」。心強い左腕の好投で、リーグ優勝に大きく近づいた。【只松憲】

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