西武十亀剣投手(34)が30日、埼玉・所沢市内の球団施設で会見し、現役引退を発表した。

プロ11年間の現役生活に幕を閉じた十亀は、21番のユニホーム姿で登壇。「(11年ドラフトで)単独で指名していただいて非常にうれしかったですし、そこがゴールにならないようにやってきました。(現役生活は)後悔の方が多い。1000イニングに向けて頑張りたいなと思っていたが、結局達成できずというところが心残り。ライオンズの勝利に少しは貢献できたところはよかった」。

通算イニングは921回1/3。今季はリリーフで12試合に登板し、自責4の防御率2・40ながら、失点は11だった。思うような投球ができず、ブルペン陣が好調だったチーム状況もあり、登板機会を失った。登録抹消された5月30日以降は2軍暮らしが続き、2軍施設のカーミニークで過ごし「すぐそばにいるのに、1軍で投げることができなくて悔しかった」。9月上旬に球団と話し合いの場を持ちながら引退を決断した。

今季シーズン最終戦となる10月2日の日本ハム戦(ベルーナドーム)でベンチ入りする予定。引退試合として登板するかは未定だが、「声援をくださったファンの方には感謝でいっぱい。ありがとうといえる環境があれば、しっかり伝えたい」と、最後のユニホーム姿を披露する。

愛工大名電、日大を経て、JR東日本から11年ドラフト1位で入団。変則的なサイドスローからキレのある直球やスライダーを軸に先発や中継ぎで活躍した。通算成績は258試合で53勝50敗3セーブ、防御率3・99だった。

◆十亀剣(とがめ・けん)1987年(昭62)11月7日、愛知県生まれ。愛工大名電では3年春夏に甲子園出場。日大、JR東日本を経て、11年ドラフト1位で西武入団。12年5月30日広島戦でプロ初登板。15年には自己最多の11勝。19年オフにFA権を行使して西武残留。通算258試合で53勝50敗、防御率3・99。183センチ、88キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸7000万円。

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