CS突破へ、秋の大山が打つ! 阪神大山悠輔内野手(27)がマイナスのデータを一蹴した。「シーズンはシーズン、CSはCSなので。自分のやれることをしっかりやります」。虎の得点源は言い切った。

意外な数字だ。今季、横浜スタジアムでは34打数3安打、0本塁打となぜかさっぱり。チーム自体が同球場で2勝11敗と苦手にしていたこともある。逆に、初戦の先発が濃厚な今永には5打数2安打、2本塁打と当たってるが「そんなのは関係ない。CSはまた別物」。気持ちのリセットは完了している。

この日、甲子園で行われたフリー打撃では豪快なアーチあり、意図を感じさせるようなケース打撃あり。新井打撃コーチとも打撃について確認し合った。

レギュラーシーズンは16試合連続の4番でフィニッシュ。前に並ぶ快足トリオと5番原口、6番佐藤輝の間を打つ新打線の4番として役割を果たした。一方で本塁打は9月以降出なかった。効果的な1発を期待される存在でもある。混戦を極めたパ・リーグ最終盤は西武山川、ロッテ山口が威力抜群の1発でソフトバンクの夢を消し去った。

「安打はつながらないと点にならないけど、本塁打は1本で得点が入る。流れを一気に変えられる。打つに越したことはないけど、そんな簡単ではないので、まずはしっかり自分のスイングをして」と状況によっての役割も理解している。

実はもともとは大のハマスタ男。昨年までの4年間はすべて球場別ベストの打率を残しており、決して苦手意識はない。昨年のCSはシーズン終盤からの背中の張りなどの影響で、満足に活躍できなかった。「負けたら終わりの戦い。相手の継投、打者の作戦も全部違うと思う。全然予測もつかない試合になってくる」。今年の大山は暴れる準備ができている。【柏原誠】

○…原口が守りでも存在感を出す。8日のDeNA初戦では5番一塁でスタメン起用が濃厚。シーズン終盤は12試合連続スタメン出場した。前日5日の2軍練習試合にも参加し2安打と打撃好調をキープ。昨年まで捕手ということもありピンチで投手へ声をかける姿も多い。「1人でマウンドにいるのはきつい時もある。そういう時の助けにと思っている」と、大舞台でも攻守で投手を支える。

○…左殺しの陽川がスタメン、代打とあらゆる起用法に応える。「そんなに成績を残せていない中でも使っていただいた。目の前の試合を勝つだけ」と、矢野監督への恩返しを誓う。代打では今季20打数8安打の打率4割。9月20日にはDeNA左腕エスコバーからソロを放った。先発が予想される今永、浜口、石田からもすべて安打をマークしている。「甘い球を一発で仕留めるように準備したい」と、今季の対左腕打率は3割5分7厘のキラーぶりを発揮する。

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