西武から国内FA権を行使し、オリックスに移籍した森友哉捕手(27)が26日、大阪市内のホテルで入団会見を行った。「3連覇に貢献できるように頑張りたい」。新天地での活躍を誓い、プロ10年目で初の全試合出場を目標に掲げた。

4年総額18億円以上と推定される大型契約。背番号は、あこがれのメジャー屈指の捕手、ヤディアー・モリーナ(40、カージナルス、今季限りで引退)が背負った「4」に決まった。

森は「打てる捕手」として球界では希少な存在だ。右手人さし指骨折の影響で、今季は102試合、8本塁打、打率2割5分1厘にとどまったが、高い打撃技術を誇り、19年には打率3割2分9厘で首位打者を獲得、MVPにも輝き、西武のリーグ優勝に貢献した。

捕手陣はFAで伏見が日本ハムへ移籍したが、若月や移籍加入の石川、打力のある頓宮もいる。「1試合でも多くマスクをかぶることに意味がある。できれば全試合かぶるつもりで」と正捕手として、全試合出場に意欲をみせた。

オリックスは今季、リーグ連覇を果たし、日本一にも輝いたが、チーム本塁打数はリーグ最少の89本。長打力、得点力不足が課題だった。ポスティングによるメジャー移籍を目指す主砲吉田正が抜ければ、さらに迫力を欠く。森はその穴を埋める存在で、日本ハムからFA宣言した近藤とのダブル獲得を目指している。

来年1月は西武金子らと沖縄で自主トレ予定。小学6年時にオリックス・ジュニアでプレーした縁のある球団に移籍し、故郷大阪に戻って地元を盛り上げる。新本拠地となる京セラドーム大阪では、パの本拠地別で最高の通算3割2分の高打率。相性もばっちりだ。

運命のいたずらか、来年3月31日の開幕は慣れ親しんだ敵地での古巣西武戦。「9年間お世話になったし感謝している。その恩返しの意味でもしっかり活躍したい」。快勝発進を導く意気込みだ。【高垣誠】

◆森友哉(もり・ともや)1995年(平7)8月8日、大阪府生まれ。大阪桐蔭では4季連続で甲子園に出場、2年春夏は藤浪晋太郎とのバッテリーで連覇。13年ドラフト1位で西武入団。14年に高卒新人では史上3人目の3試合連続本塁打。19年には捕手として史上4人目の首位打者を獲得し、MVPに輝いた。18、19、21年ベストナイン。170センチ、85キロ。右投げ左打ち。

◆背番号4の捕手 最近では清水将海がいる。10年6月に中日からソフトバンクに移籍すると、11年までの1年半、4番をつけた。他には、捕手で889試合出場の佐竹一雄(国鉄)が54~57年に、同433試合出場の青柳進(ロッテ)が94年につけている。オリックスでは阪急時代の48~49年永利勇吉、52~53年阪田清春らがいる。

<オリックスの来季開幕3・31西武戦予想オーダー>

(1)中 福田

(2)三 宗

(3)捕 森

(4)右 杉本

(5)左 中川圭

(6)指 頓宮

(7)一 太田

(8)遊 紅林

(9)二 安達

投  山本

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