ソフトバンクのドラフト1位、誉(愛知)のイヒネ・イツア内野手(18)が27日、名古屋市内のホテルで交渉し、契約金8000万円、年俸800万円で仮契約を結んだ。高校通算18本塁打の身長184センチの大型遊撃手は「誰もが思っている。早いうちから活躍したい1人です」と、開幕1軍を目標に掲げた。

球団から提示された金額には「僕みたいな高校生がこんな大金をもらっていいのかと思った。期待していただいているので、うれしい」と目を丸くした。使い道については「両親、高校、中学校、小学校に恩返しが最初かな。使い道は恩返しが最優先」ときっぱり言った。

誉は数年後の学校移転を計画中という。「そのときにたくさん活躍していたら援助ができる」と野球部へトレーニング室や打撃用マシン、ボールなどの寄付へと頭を巡らせた。小学5年時に1度だけ訪れた両親の故郷ナイジェリアには10人以上の親戚がおり、日本に招待するかと聞かれ「もしかしたら、そういうことも」と、目を輝かせた。

来年1月の新人合同自主トレに向け、球団からは体幹トレーニングを重視するよう指示された。「弱いと最初からついていけない。柔軟性も上げたい」と、スタートダッシュに照準を合わせた。【伊東大介】(金額は推定)

◆イヒネ・イツア 2004年(平16)9月2日、名古屋市生まれ。両親はナイジェリア人。中学時代は軟式野球の東山クラブに所属。誉では高校通算18本塁打。3年夏の愛知大会2回戦、中部大第一戦で同点の8回に決勝3ラン。目標はソフトバンクの柳田。50メートル走6秒2、遠投110メートル。184センチ、82キロ。右投げ左打ち。

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