楽天が、新外国人としてパイレーツからFAとなったマニー・バニュエロス投手(31)を獲得調査していることが28日、分かった。178センチ、97キロの左腕で、メジャー通算58試合で6勝9敗、防御率5.64の成績。

今季途中からヤンキースからパイレーツへ移籍し、2球団で35試合にすべてリリーフで登板した。2勝1敗、防御率4・39、41回で42奪三振。最速154キロの直球を持つが、持ち球でカーブが最多投球の技巧派だ。今季、カーブの被打率が1割4分6厘で、長打を1本も打たれなかった。緩急ある投球で打者を翻弄(ほんろう)する。

東京五輪ではメキシコ代表に選出。オープニングラウンドの日本戦で7回から登板し、坂本に本塁打を浴びるも、吉田正を中飛、鈴木誠也を四球、浅村を三振に抑えた。

楽天は先発投手としての起用も視野に入れている。今季マイナーリーグでは7試合中5試合で先発。マイナー通算では163試合で先発経験がある。チームはトレードで涌井が中日へ移籍。則本、田中将、岸、辛島、早川らとローテーション枠を争う投手の存在が必要だ。今秋のドラフトで支配下指名した6選手のうち、大学・社会人の投手が5人。層を厚くするとともに、競争の激化を狙う。

また、今季加入したクリス・ギッテンス内野手(28)の残留も決定。石井GM兼監督の兼任体制3年目となる来季は、球団史上初優勝からちょうど10年。東北を再び熱く盛り上げるため、着々と戦力を整えている。