火花バチバチ!? 阪神ドラフト1位の森下翔太外野手(22=中大)が15日、鳴尾浜のティー打撃で強烈な打球を打ち続け、右翼レギュラーを争う前川右京外野手(19)をうならせた。

新人合同自主トレは第2クールが終了。森下は右足コンディション不良で別メニュー調整が続くが、「順調にできることをしっかりやっています。何もやっていないわけじゃない。自分の中では成長していると思う」と状態に胸を張る。

この日室内で行ったティー打撃に、そのポテンシャルが詰まっていた。たまたま打球を目にした前川は「エグいっす。スイングが力強かった」と先輩ルーキーの力強さにビックリ。前日からティー打撃を徐々に始めたばかりだが、森下も「体幹とかできることをやっていた。スイング自体は衰えていなかったです」と自身に及第点を与えた。

前川も負けてはいない。この日は高寺と今年初のロングティーを行い、呼応するように柵越えを連発。一塁側ブルペン前から53スイングのうち24球を放り込んだ。「とにかく遠くに飛ばせるように力強く振って、いい回転でいく打球も何球かあった」と納得顔だ。

今季は右翼を争う2人。森下は前川を高校時代からチェックしていたという。「打撃が良いのは知っている。自分の目でどういうバッティングをしているのか見て体感して、刺激をもらいながら頑張っていきたい」。若虎の切磋琢磨(せっさたくま)が「アレ」を加速させる。【波部俊之介】

◆阪神外野手の現状 センターの近本はレギュラー確定。レフトは新外国人選手ノイジーの起用が有力だ。定位置争いが激化しそうなのがライト。候補には将来の中軸候補として期待されるドラ1新人の森下、高卒2年目のスラッガー前川、岡田監督が高く評価する板山らがいる。

○…鈴木は鳴尾浜でブルペン入りし、新フォームで約40球投げた。立ち投げで全て直球。グラブの位置を昨年より高くし、腕の位置やテイクバックなども変えた。「自分が一番力が出る動きを確かめながら」と説明。オフに母校の創価大で練習した際、学生時代に指導を受けたトレーナーから教わったトレーニング法だという。大卒2年目。「今年は後がないと思って結果を残さないと」と気合十分だ。

○…中川は母校の後輩から刺激を受けた。前日まで母校の京都国際などでトレーニングに励み、この日は鳴尾浜で自主トレ。同校では高校時代にバッテリーを組んでいたDeNAドラフト4位森下とキャッチボールも行った。「久しぶりに捕って、やっぱり手元で伸びがある強い球を投げていた。(自分も)もっと進化しなくちゃいけない」。オフは下半身強化に努め、体重は昨秋から5、6キロ増。1軍デビューへ、後輩の存在も力に鍛錬する。

○…ドラフト4位茨木秀俊投手(18=帝京長岡)は理想のフォームを追い求める。新人合同自主トレはここまで順調というが、フォームは「バラバラ。まだ5、6割ぐらい(の出来)。理想とはほど遠い」と自己評価は厳しい。「まだ直せる部分もたくさんあるので、キャンプまでに少しでも修正できれば」。体の開きや、まっすぐ体重移動することなどを意識しながら課題に取り組んでいる。

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