オリックス平野佳寿投手(38)が3日、宮崎キャンプで恩師の激励を受けた。

京産大元監督の勝村法彦さん(63)が、平野佳の同級生とともに宮崎市を訪問した。「キャンプに来たのは初めて。私は飛行機が苦手でして。教え子たちに背中を押されて、約20年ぶりに飛行機に乗りました。機内では眠れませんでしたよ」と苦笑いした。

そこまでしてキャンプを訪れたのは、教え子への思い入れの深さにほかならない。3月で39歳になる平野佳は今季、名球会入り資格がかかる。日米通算250セーブまで残り29セーブ。勝負の1年になる。

大学時代の平野佳は手がかからないタイプだったが「いい投手はみんな背筋がまっすぐしている」と猫背を矯正するために、工夫をこらした。教えを受けた右腕は、関西6大学記録の36勝という金字塔を打ち立てた。

「本当によく頑張っていますね。今年も元気そうでよかった」と勝村さん。ベテランらしい丁寧なキャッチボールを遠巻きに見ながら、穏やかな笑みを浮かべていた。