WBC日本代表のロッテ佐々木朗希投手(21)が、練習試合ヤクルト戦に今季対外試合初登板し、2回29球を投げ1安打無失点と好投。2回で5三振を奪う圧巻の内容だった。

いきなり丸山和から145キロのフォークで空振り三振を奪うと、侍ジャパンの中村にも143キロのスライダーで空振り三振。内山には145キロのフォークで3者連続空振り三振でスタートした。

2回の先頭は侍ジャパンでも主軸を担う村上宗隆内野手(23)と対戦した。フォーク2球で追い込むと、最後はインコースに160キロの直球をズバッと決めて空振りを奪い、4者連続三振。「最後は良いところにいってくれて良かった。練習試合とはいえ、ホームランは打たれたくなかったので、抑えられて良かったなと思います」と納得の表情だった。

佐々木朗にとっては左打者の内角直球の勢いや制球を重要視し続けてきただけに「(バッターボックスの)ラインに投げられたのは良かったと思うし、継続していきたい」と直球への手応えをつかんだ1球でもあった。

右打者へのスライダー、左打者へのフォークもテーマの1つだったが、「軸として投げられるかなと思いました。空振りはとれたんですけれど、だから良しというわけではない。投げ続けて仕上げていくしかない」。滑りやすいとされるWBC使用球にも「いまは自分の中では普通に投げられたり、握れていると思う。変化球を含めてバランス良く投げられた」と強調した。

ともにWBCでも投打の軸として期待される2人だ。佐々木朗は村上の存在について「一緒に戦っていく中で頼りになりますし、たくさん頼っていく気持ちで思いきり投げられるかなと思います」。打席での印象は「すごく大きくて…。すごいなと思いました」と心強い味方となることに感謝した。

16日には沖縄・糸満を離れ、侍ジャパン投手コーチを兼務する吉井理人監督(57)と一緒に合宿地の宮崎入りする予定だ。「本番に向けて、これまで良い準備が出来ている」。17日から始まる合宿前の上々の準備を証明した29球だった。【鎌田直秀】

【練習試合詳細】佐々木朗希が村上宗隆を160キロ空振り三振斬り ロッテが6-4でヤクルト破