阪神岡田彰布監督(65)が侍ジャパンの世界一を喜んだ。「ええ試合したよなあ」。この日の東京ドームでの巨人とのオープン戦はナイター。朝から決勝戦をしっかり見届けた。「(日本球界にとって)めちゃプラスよ。盛り上がり的にもな」。日本中の注目を集めて野球熱が高まる中、開幕を迎えることを歓迎した。

侍に送り出した湯浅、中野については「2人ともいい経験をしてな。日の丸を背負って。ある程度貢献できたと思うからな」と納得顔だった。決勝では出番がなかった2人だが、湯浅は準決勝メキシコ戦の8回1死一、三塁で登板。「首振って打たれたから、悔い残ってると思うよ。フォークを要求されてるなと。オレはすぐ分かったよ」と1失点した場面に苦笑いだ。

準決勝は村上の劇的な逆転サヨナラ打で勝利したが、次打者席には中野がいた。「中野に回ってこいと思ったよ。打った方が自信つくし」と独自の目線。WBCでは源田負傷の影響で遊撃先発も経験したが、チームでは不動の二塁レギュラーとして期待をかける。

2人は帰国翌日は休ませた後、チームに合流させる。中野は開幕スタメン、湯浅は開幕守護神を希望。指揮官は「(戦列復帰は)野手の方が早いよ。ボールの違いがあるからな、投手は。(本人に)確認してからや」とイメージする。

湯浅もWBC球に順応していることもあり、感覚が良ければ開幕守護神を任せられる可能性は十分ある。侍戦士2人が3・31開幕戦から出場できれば、岡田阪神に大きなプラスとなる。

▽阪神湯浅(WBC決勝後にシーズン開幕に向けて)「自分はもう(岡田)監督の判断に任せるだけなので。自分はずっといくつもり。帰ってボールを触ってみて、調整して、しっかり1週間で開幕に合わせられるように頑張ります」

▽阪神中野(WBC決勝を終え)「開幕からしっかりスタメンで出る気持ちもあるので、帰ってしっかり準備して。まだアピールする必要もあると思うので、アピールしつつ頑張ります」