慶大が2時間55分の熱戦を制し、1勝1分1敗の五分に戻した。堀井哲也監督(61)は「1勝1敗に持ち込むことができた。選手が本当に頑張ってくれました」と称賛した。25日に第4戦が行われる。

終盤に、打線がつながった。1-2で迎えた8回1死満塁、明大の5番手、村田賢一投手(4年=春日部共栄)の外角140キロ直球を栗林泰三外野手(4年=桐蔭学園)が、バットを折りながら中前にはじき返し、2点を挙げて勝ち越し。ベンチに向かってガッツポーズを決めた。「すごいうれしかったです。監督から『調子がいいからそのまま行け』と言われて、シンプルに考えて楽に立てました」と振り返った。

さらに暴投で1点を追加。8回2死一、三塁で、代打の善波力捕手(4年=慶応)が左越え二塁打を放ち、さらに1点を挙げた。前日は9回2死から代打に出て三振に倒れており「頭をシンプルに、やるべきことを整理して振れたことがいい結果につながったと思います」と話した。

最後の守備は、水鳥遥貴内野手(3年=慶応)が魂のこもった好プレーを見せた。9回2死一、二塁で中前に抜けそうな当たりに腕を伸ばして捕球。二塁手には投げられず、そのまま這ってベースにタッチした。その際に左肩を痛め、整列に入れずベンチ裏へ引きあげた。堀井監督は「難しい打球をよく捕ってくれました」とねぎらった。