またもや最下位脱出の機会を逃した。日本ハムは、ソフトバンクに延長10回の末、3-6で惜敗。序盤の3点差を追い付きながら勝ちきれず、新庄剛志監督(51)は悔しがった。2試合ぶりにスタメン復帰した4番野村佑希内野手(22)は、4打数無安打と沈黙。首位ロッテとは今季最大の7・5ゲーム差に広がった。

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あと1歩が、なかなか遠い。またも最下位脱出の機会を逃した新庄監督は「そんなに力の差が、すごい離れているという感じはしないですけどね…。ずっと、いい戦いをしているし」と、悩ましげだ。4回に万波の2ランなどで追い付いたが、5回以降は追加点を奪えないまま延長戦へ。強力なソフトバンク救援陣の前に、得点の糸口がつかめなかった。

“リフレッシュ休暇”を経て、2試合ぶりに4番としてスタメン復帰した野村が、4打数無安打と沈黙。24日まではリーグ最多タイの打点を稼いでいたが、最近は出場3試合連続で無安打と元気がない。1回2死二塁、5回2死満塁と2度の得点機を逃した野村は「真っすぐも打てないし、変化球も打てない。打てるように頑張ります、としか言えない」と、自分自身へのいら立ちを隠せなかった。

新庄監督は「ちょっと、間が取れていないような気がする。誰しも、これを乗り越えて一流になっていく。今が、耐えどきじゃないですか? 1本出たら変わってくれると思うし、変わらないといけないしね」と悩める若き主砲を思いやった。「それ(好不調)の繰り返し。かみ合っていけば、しっかり勝っていくと思う」と、チーム浮上のためにも成長を促した。

借金は再び今季ワーストの9に逆戻り。首位ロッテとの差は今季最大の7・5ゲームに広がったが、チームに悲壮感はない。新庄監督は「まだまだ。向こう(2位ソフトバンク)は12勝、うちは7勝。一気にいけますよ」と顔を上げた。【中島宙恵】

 

○…万波の1発は空砲に終わった。2点を追う4回1死一塁、石川から中堅へ4号2ラン。11日の対戦でも石川から左中間2ランを放つなど好相性で「(相手は)意識はしていないですが、いい準備がいい結果につながっている」と振り返った。ここ2戦で6打点と好調。「キャンプからの取り組みが着実に良くなっている。精度を上げたい」と、チームは敗れたが前を向いた。

○…加藤貴が2勝目を逃した。初回から2失点するなど、苦しい立ち上がりだったが、7回8安打3失点にまとめた。先発として最低限の仕事はしたが、「打たれてから守りに入ったわけではないけど、慎重になりすぎた」と反省。「失点は取り返せないので、1イニングでも1人でも多くと思って投げた」と振り返った。

▽日本ハム池田(10回に4番手で登板も柳田に被弾)「今まで(柳田を)抑えてきてたので。でも同じ配球じゃだめなんだなと…」

▽日本ハム・アルカンタラ(5回に来日2年目で初の犠打を決め)「しっかり決めることができて良かった。もう少しうまくできたと思うけど、上出来かなと思います」

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