<阪神2-1ヤクルト>◇11日◇甲子園

阪神石井大智投手(25)が、プロ初勝利を挙げた。1-1の8回に2番手で登板し1イニング無失点。直後の8回裏、チームが勝ち越しに成功した。どこまでもストイックな男が記念の1勝をつかみ取った。

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夢の国でも石井のストイックぶりは健在だった。昨年12月、愛妻と東京ディズニーランドに“プチ新婚旅行”した時のこと。普段から食生活に細心の注意を払う男でも、さすがにポップコーンの1つや2つ、ほおばっているだろう…。そんなこちらの考えは甘かった。「カレーライスとターキーレッグですね、食べたのは。そんなに脂質はないし、ターキーレッグはターキー(七面鳥)なので大丈夫」。夢の国でもタンパク質摂取には余念がなかったことを真顔で説明された。

夢の国どころか、妻の両親へ結婚のあいさつに行く時も、だ。愛妻は「私の両親にあいさつに来る直前にもジム行っていたんです。筋肉に刺激を入れてから両親に会いに来た」と笑顔で懐かしむ。今年の正月、妻の実家で過ごした際には「この料理の脂質、大丈夫かしら」と妻の両親も細心の注意を払って、もてなしてくれたそうだ。どこまでも自分を貫き、つかみ取った初勝利。今夜くらいは、愛する妻と祝杯をあげていい。【阪神担当=中野椋】

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