ヤクルト小川泰弘投手(32)が、開幕戦以来の今季2勝目を挙げた。7回まで無四球。5イニングで3者凡退を重ね、エースが試合をつくる間に打線が爆発した。8回に満塁弾を許し7回0/3を投げ5安打5失点となったが、4連敗中だったエースが1カ月以上のブランクを抜け、チームを連勝に導いた。

「今日はしっかり飛ばしていく意識で、両コーナー大胆に使って真っすぐを投げた」と7回までは完璧な投球だった。8回に四球が絡み中日の8番村松に満塁弾を許した場面について「ちょっとへばってしまった。リリーフを使わずにという思いは、次に課題にしたい」と前を向いた。

高津臣吾監督(54)は「よく頑張って勝ち投手になった選手に対して言うアレじゃないかもしれないけど開幕投手なら、あそこまで行ったら最後まで1人で投げて欲しかった。四球を絡めて8番打者の一振りで4点取られるのは大きな反省材料」と注文を付けた。さらに「先発が1人で投げきることを期待している。まさに今日はそのチャンスだった。もうひと踏ん張り、ふた踏ん張り足りなかった」と続けた。

打線では試合前時点で打率1割8分7厘と苦しんでいた長岡秀樹内野手(21)が奮闘した。サヨナラ本塁打を放った「こどもの日」の5日DeNA戦(神宮)以来となる、今季2度目の猛打賞。小川が好投する中、1点差に迫られた直後の6回1死二、三塁で中日田島から中前へ2点適時打を放ち、エースを援護した。

長岡は「ランナーが並木さんだったので浅い外野フライでも内野ゴロでも1点入ると思っていたので楽な気持ちで打席に入りました」と喜んだ。こどもの日に続いて、母の日でも好結果。プレゼントなどは「何もしていない」と話したが、この活躍が何よりの親孝行となった。チームはこれで2カード連続の勝ち越し。借金返済へ、あと1勝となった。

▼ヤクルト小川が中日村松に満塁本塁打を浴びた。小川は前回登板の6日もDeNA戦(神宮)で牧に満塁弾を許しており、セ・リーグで登板2試合連続の被満塁本塁打は22年4月21、27日の坂本裕哉(DeNA)以来10人目。ヤクルトでは86年尾花高夫、90年川崎憲次郎に次いで33年ぶり3人目。

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