プロ野球は30日から交流戦が始まります。日刊スポーツ12球団の担当記者が、各球団の「交流戦イチオシ」注目選手を選びました。

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◆阪神 ミエセス

1軍デビュー戦となった5月5日広島戦で来日1号。同18日の中日戦では満塁機で走者一掃の適時二塁打と勝負強さも兼ね備える。右翼が主戦場も、パ本拠地でDHが適用される交流戦では、打撃専念で打線に厚みをもたらすことも可能だ。愛称は「ミエちゃん」。

◆DeNA 関根大気

関根が「ハマの交流戦男」に名乗りを上げる。今季は開幕から好調をキープし、44試合で打率3割5分5厘、2本塁打、20打点。サヨナラ打も放ち、すでにハマスタのお立ち台に5度上がった。17日の広島戦からは2番に定着。プロ10年目での覚醒に注目が集まる。

◆広島 秋山翔吾

昨季は交流戦終了後の加入でパ・リーグ球団との対戦は19年以来4年ぶり。西武時代に4度の最多安打、1度の首位打者を受賞した打棒は今季も健在。ここまでリーグ2位の打率3割6分1厘。3季連続交流戦最下位のチームをけん引する。

◆巨人 秋広優人

メガゴジラ秋広の猛打が交流戦でもさく裂する。高卒3年目の今季はプロ初安打から始まり、29試合で打率3割4分7厘、4本塁打、16打点とブレーク。直近4試合は3番に座り、球団では松井秀喜以来となる20歳以下のクリーンアップで躍動している。

◆ヤクルト 石川雅規

球界最年長の男は、交流戦最多勝利の男でもある。石川は昨季1勝を挙げ、26勝で並んでいたソフトバンク和田、元巨人の杉内現3軍投手チーフコーチを抜き、交流戦歴代最多の27勝を挙げている。今季初戦の30日日本ハム戦で先発し、チームの連敗を10で止める。

◆中日 細川成也

現役ドラフトでDeNAから移籍し、開幕直後からスタメンに定着した。4度の決勝打など打率3割4分、5本塁打、23打点でチーム3冠王。古巣DeNAバウアーから2アーチを放つパワーも光る。ともに5本塁打の石川昂と打線の主軸を担う。

 

◆ロッテ 友杉篤輝

ドラフト2位ルーキーの活躍は出来すぎではありません。実力です。171センチ、70キロと小柄だが、20メートル走の速さはチームNO・1。42試合中17試合出場と「遊撃」は藤岡と併用だが、打率3割5厘。初球を捉えれば打率8割。守備も安定感は抜群で失策わずか1。

◆オリックス 中川圭太

19年の交流戦で、史上初の新人での首位打者に輝いた「交流戦男」。当時は全18試合に出場し、打率3割8分6厘。昨年も打率6位の3割3分9厘をマークするなど得意な場。キャリアハイは8本塁打だが、今季すでに6本塁打と上昇中のパンチ力にも注目。

◆ソフトバンク 近藤健介

日本ハム時代は交流戦で92試合に出場し、うち77試合で出塁。通算打率3割5厘、11本塁打、57打点と、セ球団を得意にしている。さらにビジターのマツダスタジアムで3割2分4厘、神宮で3割8厘、甲子園で2割8分6厘と相性もいい。

◆日本ハム 江越大賀

4月中旬から新庄監督いわく「ドラえもんから送られてきた」乱視矯正のゴーグルを装着。5月11~16日には出場3試合連続アーチ。監督の説明では「ボールがソフトボールぐらいに」見えるらしい。古巣阪神ファンの前で1発を期待。

◆西武 渡部健人

西武渡部が上位浮上への命運を握る。山川が戦列を離れ、ベテラン中村も故障で2軍調整へ。29日時点でプロ通算25打席ながら、同じどっしり型の「よくばり君」にかかる期待は大きい。“いい声”が響く、堂々たるヒーローインタビューも見どころだ。

◆楽天 伊藤裕季也

昨季途中にDeNAからトレードで加入。2年目の今季は開幕スタメンの座をゲットした。すでにキャリアハイの32試合に出場。パンチある打力で9試合で3番に座った。ブレーク間近のセ界を知る男。古巣との交流戦開幕カードで恩返しをして、弾みをつける。

 

【交流戦の開催要項】

◆18試合制 各チーム18試合(1カード3連戦×6)。各カードのホーム、ビジターは隔年で入れ替えて行う。

◆優勝 勝率1位を優勝とする。賞金は3000万円。同率で並んだ場合は勝利数、直接対戦成績、得失点率などで順位を決定。

◆開催期限 6月22日までに全日程を消化しない場合、同日終了時点の勝率1位を優勝とする。この場合は15試合以上を消化し、かつ勝率5割以上が条件。15試合に満たない球団でも、未消化試合を負け数として加算した勝率が1位なら優勝となる。

◆表彰選手 12球団から最も活躍した選手1人をMVPとして選ぶ(賞金200万円)。また、両リーグから1人ずつ日本生命賞(賞金100万円)を選出。

◆予告先発 採用。

◆指名打者制 パ・リーグ球団の主催試合で実施。

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