ロッテが勝ち越した直後の7回に逆転を許し、引き分けを挟んで5連敗。交流戦は単独最下位に陥落した。

先発の美馬学投手(36)が6回までは2安打2失点と踏ん張ったが、7回1死から四球を皮切りに、オスナ、内山に連打され3-4と再びリードされ、マウンドを降りた。

吉井理人監督(58)は、今季3戦3敗の不調から2軍で状態を上げ、42日ぶりに1軍で先発を任せた美馬に対し、「足元の悪い中、よく頑張ったと思います。強い球は投げていたので、もうちょっと良い天気だったら違った結果だったかもしれない」と、6回までの投球は高評価した。だが、逆転を許した7回。先頭のサンタナをフォークで空振り三振後、中村に四球。続くオスナには甘く入ったフォークを左翼線に痛打され1死二、三塁のピンチを背負った。

指揮官は継投の選択肢も含めたうえで、美馬の続投を決断した。「(次の投手を)準備していたんですけれど。もちろん、そういう作戦はあるにはある。甲子園で2試合延長をしちゃったので、ブルペンのことを考えると、あそこは美馬に頑張ってもらわなきゃいけないところだったので、美馬にかけた」。2日の阪神戦(甲子園)が雨天中止となり、予備日だった5日に試合が組まれたことで、3日から11日の広島戦(ZOZOマリン)まで9連戦となった。しかも、3日は延長11回サヨナラ負けで5人。5日は延長12回引き分けで7人のリリーフ陣を起用せざるを得なかったため、少しでも休ませたい葛藤も交錯した。

美馬は内山をカットボール、シュートで2ストライクと追い込んだ。3球目。外角高めのストライクゾーンに入った145キロの直球を捉えられ、右翼への逆転2点適時打を浴びた。指揮官は「2ストライクと追い込んで、外そうと思った球が高めに浮いたみたいなので。ベテランだったら、ああいうところはしっかり決めてほしいですね」。期待の裏返しから、1球の失投には苦言も呈した。

美馬は「話せることはありません。申し訳ないです…」と6回1/3、4失点降板に肩を落とした。6回1死一塁から登板した坂本光士郎投手(28)は古巣相手の初登板で、長岡をスライダーで空振り三振。最後は山田から148キロの直球で見逃し三振を奪った。前夜の阪神戦でも1回3者連続奪三振で、2試合で5者連続三振と成長を見せつけた。

8回の岩下大輝投手(26)が2安打2失点。9回の八木彬投手(26)が4安打4失点と崩れ、3-10と大差がついた雨中の一戦。7回の美馬が投じた1球が、勝負を分けた。【鎌田直秀】

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