あぁ「鷹の祭典」で首位陥落…。ソフトバンクが楽天に競り負け、連敗で3位に後退した。柳田悠岐外野手(34)が6回に放った11号ソロによる1点のみで、2戦続けて反撃が遅れた。レプリカユニホームを配布する「祭典」で客席がエメラルド色に染まる中、3年連続の黒星スタートとなった。看板イベントながら昨年は1勝8敗と大きく負け越し、年をまだいで4連敗となった。

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東京ドームのスタンドに映えるエメラルド色がむなしかった。2点を追う9回2死二塁。野村大は楽天松井裕のフォークを引っかけ三ゴロに終わった。「鷹の祭典」は今年も黒星スタート。特別カラーのレプリカユニホームを着た4万超の観衆から「あ~~」というため息が充満した。

昨季は2戦2勝と好相性だった田中将に、これで2戦2敗。藤本博史監督(59)は「低め低めにうまいこと投げていた。3回で1点でも取ってたら変わっているけど、そう簡単には打てなかったかな」と振り返った。3回は1死一、二塁と同点機を作り、3番近藤は中飛。4番柳田が四球でつなぐも、5番栗原は初球を打って出て一ゴロだった。満塁機を生かせなかった。

ただ、このお祭りムードに黙ってなかったのが主将の柳田だった。2点を追う6回。田中将の外角直球を強振し、2試合連続の11号ソロをバックスクリーンへたたき込んだ。通算250本塁打に王手をかけ、鷹党のボルテージも一気に上がった。それだけに、主砲は「たくさんの声援をもらったのに、勝ちゲームを見せられなくて残念です」と険しい表情だった。昨年の鷹の祭典は1勝8敗で、SNSでは「鷹の災難」と嘆きのツイートも広まっただけに、雪辱の思いは強かった。

ロッテ、オリックスとも試合がなく、連敗したソフトバンクは首位から一気に3位へ転落した。移動日を挟み、28日からは本拠地ペイペイドームで再び楽天2連戦を迎える。藤本監督は「明日休んで、リフレッシュしましょう」と気持ちを切り替えた。【佐藤究】

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