巨人が3日、石川慎吾外野手(30)とロッテ小沼健太投手(25)の交換トレードが、両球団の間で成立したと発表した。巨人は中継ぎを含む投手力強化、ロッテは得点力強化と両球団の思惑が合致した。小沼の背番号は「92」に決定し、正式な移籍手続き、入団会見は近日中に行う予定となっている。

ロッテへの移籍が決まった石川は「ジャイアンツの7年間は本当に濃い時間でした。ご期待にそえる活躍ができなかった僕に対してファンの皆さんはいつも温かい声援を送ってくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。チームメートと離れるのは寂しいですが、それは今日までにして、明日からはチャンスをいただいた千葉ロッテマリーンズの期待に応えられるように精いっぱい頑張ります。7年間本当にありがとうございました」とコメントした。

今季は開幕2軍スタートで、ここまで1軍出場はなし。外野手では丸佳浩を筆頭に高卒3年目の秋広優人、外国人ブリンソン、ウォーカー、けがから復帰した梶谷隆幸、5年ぶりに戻った長野久義、新加入のオコエ瑠偉らがひしめく。出場機会に恵まれず2軍生活が続いていた。イースタン・リーグではコンスタントに出場を続け、打率3割5分8厘、4本塁打と存在感をアピール。16年オフに日本ハムからトレード加入し、再び新天地に移す。

小沼は東総工(千葉)から独立リーグ2球団を経て20年育成ドラフト2位でプロ入りした。身長189センチの大型右腕で、最速151キロの直球に、フォークを決め球にする。昨季の開幕前に支配下登録を勝ち取り、中継ぎとして21試合に登板した。今季は4試合に登板し防御率9・00で、2軍ではクローザーを務めることもあった。救援陣の補強を続ける巨人に、新たなピースとなって加わる。

◆石川慎吾(いしかわ・しんご)1993年(平5)4月27日生まれ。大阪府出身。東大阪大柏原3年夏に同校初の甲子園出場。11年ドラフト3位で日本ハム入団。16年11月、大田、公文とのトレードで吉川とともに巨人移籍。通算成績は365試合、打率2割2分5厘、14本塁打、62打点。178センチ、80キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1800万円。

◆小沼健太(おぬま・けんた)1998年(平10)6月11日生まれ。千葉県出身。東総工からBC・武蔵、同茨城を経て20年育成ドラフト2位でロッテ入団。22年開幕前に支配下契約となり、同年3月30日ソフトバンク戦でデビュー。通算成績は25試合、1勝1敗、1ホールド、防御率6・68。189センチ、86キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸720万円。