“福袋打線”さく裂! 楽天は、昨年に続いて球団史上2度目の8連勝を決めた。

1点を追う6回2死、伊藤裕が加藤貴から左翼へソロを放って同点。9回2死一、三塁からは、小深田大翔内野手がカウント2-2からクローザー田中正の153キロ直球を中前へはじき返した。貴重な適時打で終盤に勝ち越し。石井監督は「今日はコブちゃんがやってくれた。裕季也もいいところでスイング仕掛けてくれたので、いい得点の取り方だった」と奮起をねぎらった。

何が入っているか分からない福袋のように、日替わりで選手が活躍する。この日の“福男”は小深田だったが、12日は浅村、11日は小郷が決勝打。連勝中、村林や伊藤裕、フランコ、辰己や岡島らも結果を残した。石井監督は「(1人が)ずっと打ってくれというわけではなくて。打てないときは代わりの人が打ってくれれば。選手同士がいいバックアップをしてくれている」とたたえた。1人1人が支え合って、打線を形成。一丸となって勝利をつかんでいる。

7月のチーム打率は2割9分4厘。石井監督は「信頼していますけど、今と向き合ってくれればいいと思います」と期待する。絶好調だからこそ、どんな展開でも積極的にバットを振ることができる。小深田も「先制されても追いつけるというのはある。流れがいいので、この流れで頑張りたい」と力を込めた。最大で13あった借金は一気に5まで減少。次の試合では誰がヒーローになるか。チームとファンの間で、ワクワクが止まらない。【湯本勝大】