DeNA浜口遥大投手が790日ぶりの完投で今季初勝利を飾った。

9回のマウンドに向かうと、プロ野球ハマスタ史上最多の3万3304人が詰めかけたスタンドから大歓声が送られた。「すごく勇気をもらいました。こんなに応援してもらってるんだと。とにかく1つ勝てて、ホッとしてます」。先発7試合目でやっと手にした白星だった。

ストライクゾーンの中で勝負し、与四球は1つにとどめた。意識したのは「イニング完了」ではなく「1アウト」。「6回くらいかな」と思っていた交代は告げられず、気が付いたら最後までマウンドを守った。21年6月以来の完投に、三浦監督は「これが浜口。かもしれないです。だと思います」と本来の姿を見いだした。

前半戦は0勝4敗と苦しんだ。6月17日の2軍降格を機に、考え方もフォームも見直した。ずるずる失点してビッグイニングになりがちだったところを「1点ならいいや」に。フォームも固定しなくなった。「ブルペンで探ってよければちょっと横から投げたり。その日一番、心地のいい指のかかりを探しました」。

自身を縛らないことで、柔軟な投球に。今季100試合目にして、チームを6月25日以来の3連勝に導いた。

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