「千葉ロッテマリーンズ、先発ピッチャーはサワムラヒロカズ~」。ロッテ沢村拓一投手(35)が5日、6日のオリックス戦(午後6時開始、ZOZOマリン)で約3年ぶりに先発することが決まり、「チームが勝つこと。それだけ」と意気込んだ。

沢村の先発登板は巨人時代の20年7月25日ヤクルト戦(神宮)以来約3年ぶり。先発予定だったサンチェスが練習中に右肩違和感を訴えた先発回避による緊急登板でのブルペンデーだった。初回に青木に2ランを浴びるなど、3回1/3 4安打3奪三振3四死球2失点だった。ロッテでは初となる。

チームは大混戦となったクライマックスシリーズ出場権争い中だ。レギュラーシーズンは残り3試合。2勝すれば3位以上が確定する状況だ。吉井理人監督(58)は「ブルペンデーになります。種市、朗希、カスティーヨが体調不良とケガでいなくなっちゃったので」説明。右肘炎症の種市、佐々木朗ら数人の先発陣が登録抹消中で駒不足のため、救援陣でつなぐ決断を下した。人選については「初回のビッグイニングが一番嫌なので、勢いのある、勢いをつけられる、初回をきっちり抑えてくれる投手。本当はクローザーから(先発に)いくのが一番良いんですけれど」と持論を展開した。先月24日に佐々木朗が体調不良で先発回避したソフトバンク戦では、横山陸人投手(22)を先発起用したが1回6安打5失点。現在は守護神の益田直也投手(32)も体調不良で抹消中だ。

沢村は8月に「可逆性脳血管攣縮(れんしゅく)症候群」で約1カ月の離脱。復帰後の先月24日には発熱による「特例2023」対象で抹消された。だが、同30日には1軍の練習に合流し、体調回復が認められ抜てきされた。巨人入団の11年から2年連続で2ケタ勝利を挙げ、ポストシーズンでも先発するなど経験も豊富だ。

シーズン最終盤の大一番で「ブルペンデー」。指揮官はベテランの球の強さと気迫に託した。【鎌田直秀】

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