東都大学野球の駒大は7日、東京都内の同大グラウンドで始動した。

朝9時。グラウンド近くの神明神社へ全員で必勝祈願。その後はランニングを中心に体を動かし、午後から自主練習を行った。昨秋は2部ながら先発の柱として8試合に登板し、4勝を挙げた高井駿丞(しゅんすけ)投手(3年=広島商)は「神社では、優勝できるように1つでも多く勝ちを取れますように、とお願いしました」と、手を合わせた。

駒大はこの3季連続(22年秋、23年春、秋)、入れ替え戦を戦い、昨秋、1部復帰を決めたばかり。高井は「入れ替え戦の常連と思われている。今年は優勝争いをするつもりで練習をしてきました」と、年末年始はトレーニングで体を作り、年明けすぐにブルペンに入れるように備えてきた。

今が変化の時だ。1部昇格の、今このタイミングで何かを変えなければ、同じことの繰り返しになる。それを選手たちが1番よく知っている。高井も「ここから上昇できるチームにするために、僕らが変わらなければ」と、気持ちを引き締めた。

「今まで以上に1球、1球丁寧に投げること。制球力はもちろん、球速もあげていきたい」。課題は多いが、取り組むべきことは明確だ。「春のリーグ戦では、マウンドで頼もしくなったな、と言ってもらえるようにしたい」と、成長を誓った。

大学ラストイヤー。自身の野球人生もかけた戦いだ。「1部ではまだ1勝しかしていない。今季だけでも春5勝、秋5勝、と高いところに目標を置いた方がいいと思っている。これが達成できたら、プロへの自信が持てる」。夢を切り開くために、高いハードルを掲げ、それを乗り越える覚悟を決めた。

1月14日には、早速、紅白戦が行われる。高井は「全員で戦っていこうと話している」と、すでに戦闘モード。もう入れ替え戦の悔しい思いはしない。勝負は、始まっている。