WBC日本代表前監督の日本ハム栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO=62)が17日、横浜市内で行われた全日本大学野球連盟の監督会で、全国の大学の監督、コーチ168人の前で講演した。

「WBC王者への道」と題し、事前に大学日本代表の堀井哲也監督(61)から依頼のあった「代表監督を引き受ける覚悟、要因はなんだったのか」「チームを作る上での留意点」「勝負をわけたポイント」「大会後思うこと」「代表監督と球団監督の違い」と、5つのテーマについて実例を挙げながら、約1時間45分にわたり熱弁をふるった。

「現場の皆さんの気持ちがわかるだけに、僕がこうした方がいいですよ、というのは一切ない」と、栗山氏らしく、同じ「監督」の目線に立ち、丁寧に語りかけた。「講演というよりも自分が何に苦しんで、何が難しかったのか」。アドバイスではなく、あくまで一例として「参考になれば」と強調した。

指揮官として、率いる選手の年齢は違っても、勝利へ同じ方向を向かわせるための考え方には共通点があるはずだ。「(大学の監督は)野球界で重要なポジションを担ってもらっている。同じ監督としてそれぞれの感覚でいいわけです」と、エールを送った。