千葉の屋外球場で、開幕シミュレーションを行う。3月29日の開幕ロッテ戦(ZOZOマリン)先発に指名されている日本ハム伊藤大海投手(26)が7日の西武とのオープン戦(鎌ケ谷)で先発する。

鎌ケ谷での登板はプロ4年目で初。球場は違うが、本番まで唯一、屋外で投げる機会とあり、寒さ対策やウオーミングアップなど、細部までチェックし、開幕戦勝利へのイメージをつくる。

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伊藤がプロ4年目での意外な“鎌ケ谷デビュー”を、開幕戦の予行演習にする。この日はグラウンド不良のため鎌ケ谷の屋内施設で調整。開幕まで約3週間に迫り「いよいよ始まるなという感覚もあります。1試合1試合ムダにできないので、1球1球しっかりこう、意図をもって、やっていけたら」と意気込んだ。

本番のZOZOマリン同様、屋外球場。開幕まで最初で最後の機会となり「外球場の空気感とか、中とはちょっと違った部分があると思うので、そこを感じながら」。この日、練習開始時の鎌ケ谷の気温は3度。屋内でも十分冷え込んだ中での調整とあり、ブルペン入り前は入念に心拍数を測り、体の温まり具合をチェックした。「体を中からあっためるための何かをしなければいけない。きょうは動きがあまり良くなかったので、それを確認できただけでもすごくいい練習だった」と手応えを口にした。

思わぬ爆音で、ギアも上がった。登板前は負荷のある赤青2色の大きなボールを壁に投げ当てるメニューをルーティンにしているが、鎌ケ谷の屋内施設に、適した壁が見つからなかった。仕方なくボールを投げ当てるための2メートル四方の木板に当てたところ「バイ~ン」と、強烈な音が響き渡った。チームメートの熱視線を受ける中で繰り返し「僕はやるべきことをやった。恥ずかしさは全然ない」と、持ち前の不動心も確認した。

開幕まで計4度の実戦で仕上げるプラン。初実戦だった1日の2軍戦は2回完全4奪三振と快投し、次のメインテーマは左打者対策だ。昨季右打者の被打率1割9分5厘に対し対左打者は3割4厘。「(左打者に)球種を増やすとかではなく攻め方だったり追い込み方、打ち取り方っていうのを、打ち取れたというより、こういう風に打ち取ったという明確なものが欲しい」。根拠ある自信を積み重ね、開幕戦勝利を引き寄せる。【永野高輔】

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