今季から新規参入したくふうハヤテが、つかみかけた歴史的1勝を逃した。オリックスに4-10で逆転負け。8回まで4-2とリードしながら9回に一挙8点を献上。チームの公式戦初白星は持ち越しとなった。

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2点リードの最終回にまさかの展開が待っていた。4番手で救援登板した村上航投手(25)が乱調。被安打2で7失点。押し出しを含む4四球で降板した。続く奥田健誠投手(23)も相手の勢いを止められず2安打2四球1失点。ラスト1イニングの大量失点で勝利が遠のいた。赤堀元之監督(53)は「最後まで分からないと感じた試合。残る試合で1つ1つ勝利に向けて戦っていきたい」と先を見据えた。

敗れはしたが、攻守で収穫もあった。対外試合を含め今季初先発の二宮衣沙貴投手(23)が5回3安打2失点。ストライク先行で4三振を奪い、安定した投球を見せた。「最低限の投球で試合はつくれた。今日は直球がよかった」と話せば指揮官は「テンポ良く投げ込んでいた。今後が楽しみ」と及第点を与えた。打っては外国人選手2人がそれぞれ3安打を記録。さらに教育リーグから好調を維持する「4番・一塁」の前ロッテ福田秀平外野手(35)が、4回に中前適時打を放ち貫禄を見せつけた。

オリックスの高い壁に阻まれ開幕2連敗となったチームは、17日の第3戦で待望の白星を手に入れる。【山口昌久】