オイシックス園部佳太内野手(24)が定位置奪取に向け、猛アピールした。DeNA戦に「8番一塁」で出場。昨季までオリックスでチームメートだったDeNA中川颯投手(25)から3回に左前打、5回には今季初長打となる適時二塁打で初打点をマークした。開幕スタメンからは外れたものの、巡ってきたチャンスで持ち前の打力を披露した。チームは1-6で敗れ、イースタン・リーグ初の連勝とはならなかった。

  ◇  ◇  ◇

ハードオフ新潟に快音が響いた。3回の第1打席で左前打を放ち、迎えた5回の第2打席。無死二塁で、DeNA中川が投じた初球のカーブに反応した。低い弾道で打球はぐんぐん伸び、左翼の頭を越える適時二塁打となった。「(中川)颯さんのオープン戦の成績も無失点だったので、ここで1点をつけられてよかった」。元同僚に“1失点”をつけ、存在感を見せつけた。

昨季のオフ、ともにオリックスから戦力外を告げられ、戦いの場所をそれぞれ移した。DeNAに加入した中川はオープン戦で結果を残し、1軍開幕ローテ入りが濃厚。その先輩を相手に、NPB復帰を目指す園部もマルチ安打で対抗した。「1軍でも投げるピッチャー。そこで2本打てたことは良かったのかなと思います」。戦う場所は違えど、元チームメートの活躍は刺激になる。

園部は二遊間のスタメン候補として期待されたが、開幕から出場機会に恵まれず。試合に出場できないことに「ストレスがたまる」と話すが、「こういう経験はオリックスの2年目でもしたので…。愚痴なんかも吐きながらですけど、うまくやらなきゃいけない」とひたすら出番を待ち続けた。

23日楽天戦から「中学ぶりぐらい」の一塁手として出番が巡ってきた。慣れないポジションだが、チームを救う好守を何度も見せ、自慢の打撃でも4試合で5安打を放つなど、インパクトを残している。「結果を出したら使ってくれると思うので」。どんな場所でも、与えられたチャンスを確実にものにしていく。【大島享也】

○…陽岱鋼外野手(37)が本拠地デビューを果たした。7回、代打で登場。DeNA石田健が投じた直球に詰まらされ、遊ゴロに終わった。「(投手との)距離感っていうのは一番気になったところで、それは今日の打席で確認できたのでよかった」と振り返った。今後の起用法について橋上秀樹監督(58)は「寒さも含めてペースが上がってこなかったんで、もう少し準備して、4月になったら本格的にっていうような話はしました」と話した。