中日が4連敗し、単独首位から陥落した。降雨とグラウンド整備などで試合は53分遅れでスタート。雨の中、先発松葉貴大投手(33)は5回まで無失点で好投したが、6回1死から連打を許し、佐藤輝に3号3ランを被弾した。7回表終了後にコールドゲームが通告。14年以来、プロ入り2度目の完投となった左腕は、7回のマウンドへ向け準備していた三塁側ファウルグラウンドから球審の宣告を見つめた。「結果は完投かもしれないけど、僕が思ってる完投は、9回を投げ切るのが完投だと思っている。コールドゲームでなければ8回までは行くつもりでいた」。

失点はたったの1球だったが、松葉が悔やんだのは四球。失点に絡まなかったが制球自慢の左腕は5回までの失点には絡まなかった3与四球を反省した。「それ(本塁打)までの四球がなくて、逆にアウトになっていたら、変な話、6回の先頭は近本選手から始まっていない。点には結びつかない小さなほころびから、最後はああいう形になっちゃったかなとは思う」。敵地甲子園で3タテを食らい4連敗し、首位を明け渡した。「やられたんで、しっかりやり返さないといけない」。最後に左腕はチームの気持ちを代弁した。

立浪監督は「松葉はよく頑張ってくれた。あの1球だけ」と、昨季までドーム限定5回までの制限を突き破って腕を振る左腕を称賛した。「雨もコールドも野球だからしょうがない。切り替えて来週からしっかり戦いたい」。23日から始まる巨人3連戦からの巻き返しを誓った。【伊東大介】

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