<日本生命セ・パ交流戦:日本ハム9-2DeNA>◇2日◇エスコンフィールド
日本ハムの高卒3年目・福島蓮投手(21)が、5度目の登板でプロ初勝利を挙げた。「日本生命セ・パ交流戦」のDeNA戦に先発し、7回5安打2失点。前回登板では勝利を保って降板した後に試合をひっくり返され悔しい思いをしたが、3月に支配下契約を勝ち取った大型右腕が、ついに記念の1勝を手にした。
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福島は支えてくれる人への感謝の気持ちが人一倍強い。そんな精神を築くきっかけをくれたのは、八戸西(青森)時代の恩師、小川貴史監督だった。
同監督の本職は八戸高等支援学校の教師。知的障がいのある高校生を教えている。その縁で、同校野球部でも交流会を実施したり、いろいろなスポーツなどを一緒に楽しんだりする機会もあった。縫い目がほつれてしまった練習用の硬式球を、真っ赤な糸で縫い直してくれていたのも支援学校の生徒だった。コロナ禍で制限も多かった20年夏の練習中、身長190センチ近い細身な男の、こんなひと言は印象深い。
「こうやって支えてくれる人がいるから自分たちも野球が出来る。甲子園にいったり、自分がプロにいって投げている姿を届けられれば恩返しになる。野球だけでないですけれど生きていくのは、自分1人の力ではないと思います。親に買ってもらった道具、同じ高校生が自分たちのために直してくれたボール、大切に使っていかないといけない宝物なんです」
支援学校の生徒、園児、お年寄り、どんな相手でも腰をかがめて目線の高さを合わせる。ニコっと白い歯を見せて話しかける姿は今も変わらないはず。プロ1勝は、福島を応援するみんなの宝物になった。【17~20年東北アマ野球担当=鎌田直秀】



