阪神森下翔太外野手(24)が2ランを放ち、今季66打点に伸ばした。1位巨人岡本和に2差に肉薄。大卒2年目の勝負強い男が初のタイトル獲得へ、射程圏内に入った。
劣勢の空気を切り裂く1発だった。佐藤輝の失策から3ランを許し、5点差に広げられた直後の4回。1死一塁からヤクルト高梨に対した。追い込まれながら低めのフォークをすくい上げた。打球はバックスクリーン左に飛び込む13号2ラン。「0点でズルズルといくより早く点を取って、なんとか流れをうちに持っていけたらよかった」と逆転を信じてバットでチームを鼓舞した。
これで5試合連続打点とリーグトップを走る巨人岡本和を猛追。この日は2打点を積み上げ2差に迫った。プロ入り2年目以内に打点、本塁打、打率のいずれかのタイトル獲得は2リーグ制後では球団初。1リーグ時代にさかのぼるほど希少だ。歴史に名を刻むことになるが、求めるのはチームの勝利。「勝つことだけにフォーカスしてやってるので、そこは見てないです」ときっぱり話した。
反省も忘れない。2試合連続の初回適時打で、連勝を呼び込んでいたが、第1打席は1死一塁から遊ゴロ併殺。「やっぱり初回は先攻なんで特に大事。大山さんにいい形でつなげていれば、展開がわからなかったと思う」と悔やんだ。6回には1死一、二塁から遊飛に倒れて無得点。「ああいうところで打つために3番に入ってる。またああいう場面があったときに逃さないように」と誓った。
上位2チームが敗れて首位巨人とのゲーム差は変わらず2・5差のまま。10日からは甲子園でDeNA、広島、ヤクルトとの7連戦が控える。「勝ち切りたかったですけど、しょうがないので切り替えて。ホームでなんとかこう連勝できるようにしたい」。森下が打点を稼げば、自身の初タイトルも上位チームもグッと近づく。【林亮佑】
◆阪神選手の打撃3冠部門タイトル 打撃主要3タイトルの首位打者、本塁打王、打点王のうち、阪神のプロ入り2年目までの選手による獲得は、1リーグ時代のプロ野球黎明(れいめい)期にまでさかのぼる。1年目の藤村富美男が36年秋に本塁打王、2年目の松木謙治郎が37年春に首位打者と本塁打王、2年目の景浦将が37年春打点王、同秋に首位打者。森下は阪神では87年ぶり4人目、2リーグ分立後では初の快挙を目指す。なお直近の阪神選手の3部門獲得は、14年マートンの首位打者とゴメスの打点王。日本人なら11年新井貴浩の打点王。生え抜きでは、05年今岡誠の打点王。



