<中日2-5楽天>◇8日◇ナゴヤドーム

 中日中田が自らの2失策で自滅した。1点リードの3回無死一塁で一塁にけん制悪送球。二進した走者鉄平に内野ゴロと右犠飛で生還を許した。1-1の9回無死一塁では投前バントをさばいて二塁送球したが、これが三塁方向にそれる悪送球。鉄平に勝ち越し2点三塁打を打たれ、続く高須に死球を出したところで降板。今季最多タイ143球の熱投むなしく5敗目を喫し「9回は(足が地面に)つっかかった。全部僕の責任です」とうなだれた。

 4月29日横浜戦(岐阜)で4勝目を挙げて以来、勝ち星がない。制球を気にするあまり本来の球威を失い、思い通りのボールが投げられない。この日は最速147キロをマークしたが、6四死球の荒れた内容。「暴れ馬」と評される持ち味は見せたが、昨年チームトップの14勝を挙げた安定感は影をひそめた。

 落合監督は辛口だった。「悪送球?

 それは練習すればいいこと。調子がよければ勝てる、悪ければ負けるというのでは困る。オレらの中では(復調への)答えは出ている。おそらく今言っても聞く耳、持たんだろう」。トンネルを抜けられない右腕を、あえて突き放した。【村野

 森】