逆エビ打法でアーチ10本増しだ!
阪神鳥谷敬内野手(27)が20日、高知・安芸キャンプで屋外フリー打撃を再開した。12日に右手薬指をねんざしてからセーブしてきたフルスイングを解禁し、21日の紅白戦にも出場する。真弓明信監督(55)からは、腰が引けないように打てばシーズン本塁打が10本増えると“洗脳”された。指揮官の言葉通りだと、3年連続2ケタ本塁打を記録している鳥谷の初の20発以上も夢ではない。3番定着も目指し、実戦に臨む。
青空の下で白球をひっぱたく感覚が、うれしかった。鳥谷は8日ぶりに、屋外でのフリー打撃に取り組んだ。沖縄・宜野座にいた12日の特守で右手薬指をねんざした。すぐに室内でのマシン打撃は始めていたが慎重に完治を待ち、安芸の空に弾道を走らせた。
「普通に振れたので、指は問題なかったです」とクールを装いながら、和田打撃コーチは「久しぶりに外で打てて力強かった。故障する前よりいい振りだった」と目を見張った。
打球が伸びたのは、休み明けだけが理由ではない。ケージに入る前のティー打撃から一心不乱の鳥谷に、真弓監督が近づいてささやいた。
「鳥谷の場合はちょっと腰が入っていない、引けているようなところがあったからね。腰をボールにぶつけていくイメージでね」
真弓監督はアドバイスに続けて「そう打てば、本塁打が10本は増えるやろ」と鳥谷に迫ったという。
「いや、10本は無理じゃないですか」と会話でも“腰を引いた”鳥谷に「無理じゃないって、打てるって」と繰り返した。実は06年が15本、07年が10本、昨年が13本とアーチ数は3年連続2ケタ。その事実を調べ直した指揮官は「20本は軽く打てるはず」と確信した上で、鳥谷を洗脳したのだった。
「その打ち方ができれば本塁打は増えると思う。まだやってみたばかりなので、これからです」
クリーンアップのノルマとして初のシーズン20本超えを課された鳥谷は、指揮官の教えをフリー打撃で実演した。鋭いライナーを広角に打ち返して、手ごたえをつかんだ。17日の1次キャンプ打ち上げ日には真弓監督からノックの捕球態勢をしつこく矯正された。腰とグラブが後ろに引けるスタイルを「エビになるな、エビに」と厳しく責められた。打撃でも腰引きはご法度。逆エビ打法が、飛距離アップを導くカギだ。
「紅白戦はバットが振れるかどうかです」。21日の紅白戦に3番遊撃で先発する。実戦打席のテーマもズバリ、フルスイング。逆エビで大台アーチを釣り上げる。【町田達彦】
[2009年2月21日12時25分
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