阪神のドラフト1位二神一人投手(22=法大)が未完の大砲コンビを打ち取って、評価を上げた。初めて打撃投手として登板。右翼を争う桜井広大外野手(26)と林威助外野手(31)という1軍で実績のある打者との対決となったが、臆(おく)せずに直球を投げ込んだ。「思い切って投げようと思った。初めてプロの打者を肌で感じられて、充実している」。右翼のレギュラー候補・桜井には28球を投げ、安打性はたった3本。「アウトローにキレのある球を投げていた」と言わしめた。

 即戦力右腕の期待に違わぬ実力を発揮している。真弓監督は「フリー打撃で投げると、打者に気を使うので投げにくいが、藤原と2人は気持ちよく、手を振って投げていた」とマウンド度胸をほめた。周囲の絶賛をよそに、二神はすぐにブルペンに直行し、20球を投げた。「フリーではワインドアップで投げられなかったし、体重移動とかモヤモヤしたものもあったので」。開幕1軍を掲げているだけに、こんなところでは立ち止まっていられない。

 [2010年2月7日11時33分

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