阪神城島健司捕手(33)が「スッキリ特打」で5階席弾を連発した。26日の横浜との開幕戦を2日後に控えた24日、試合が行われる京セラドームで移籍後初の早出特打を敢行。15分間打ち続けて78スイングで22本のさく越えをマーク。そのうち4本を左翼最上段の5階席にたたき込んだ。

 城島が、圧巻の放物線を連発した。他の選手がアップを行う中、1人で打撃ケージに入る。34振目と35振目に5階席弾を連発。40振目にはバックスクリーンに弾丸ライナーで運んだ。足もとはいつもの打撃練習時と同じようにランニングシューズ。スパイクを履かないで踏ん張りがきかない状況でも刺激的な豪打だ。

 城島

 ちょっと振る時間というかね。シーズンに入るとなかなか打てないし。

 オープン戦は4戦連続ノーヒットでフィニッシュ。そんなもやもやを吹き飛ばした。和田打撃コーチは「気持ちをすっきりさせるための特打。状態が悪ければ、あんなに飛ばないよ」と目を細めた。

 練習後はバッテリーミーティングに参加し、横浜のデータを頭に入れた。5年ぶりの日本球界、初のセ・リーグは知らない選手の方が多いだけに収穫を口にした。「今まで(オープン戦)は自分の感覚だけでやっていたし(データと)照らし合わせた。やっぱりスコアラーさんはすごいと思うことはいっぱいある」。各打者のデータをベースとして、投手の調子や試合展開に応じて臨機応変にリードしていく構え。「早く帰らないと(データを)忘れる、忘れる」と笑って、球場を後にした。【益田一弘】

 [2010年3月25日11時34分

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