腰の張りで長期離脱していた日本ハム森本稀哲外野手(29)が今月中にも1軍復帰する可能性があることが1日、分かった。2軍で別メニュー調整を続けてきたが順調に回復し6日に全体練習に合流、10日のイースタン・リーグのロッテ戦(鎌ケ谷)で実戦復帰する青写真が完成した。単独最下位と開幕ダッシュに失敗したチームのムードを変える、起爆剤が登場しそうだ。

 春季キャンプのスタート直後の2月4日に故障。当初は早期復帰の見込みもあったが、回復が遅れ開幕1軍メンバーから外れていた。2番打者として起用を考えていたチーム構想が、いきなり大きく崩れてしまっていた。3月30日からは打撃練習を開始するなど、通常メニューを消化。2軍メンバーとの全体練習への合流、実戦復帰のメドが立ち、順調ならば今月中に戦列へ戻ることになりそうだ。

 この日、千葉・鎌ケ谷で調整を行った森本は、先が見えたことで表情は明るかった。「キャンプをやっていないから、体力的なところからやらないといけなかったけれど順調」と手応えをつかみ、ゴーサインが出た。故障当初はウオーキング、水泳トレなどしかできなかったが、ベースランニングを行うなど、復調ぶりをアピールした。

 1引き分けを挟み、4連敗中のチーム状況の中で、明るいニュースになる。この日、東京から札幌へ移動した梨田監督も「声は出ているけど、ひちょりがいたときと比べるとね…」と復帰を熱望していただけに、巻き返しへの追い風になるのは間違いない。昨季チーム最多タイ58試合登板の中継ぎ右腕で、急性腰痛(ぎっくり腰)で離脱の菊地も明日3日のイースタン・ヤクルト戦(戸田)で今季初実戦登板の予定が決まった。4月反抗の投打のキーマンが、追い風を吹かせそうだ。【石井克】

 [2010年4月2日13時17分

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