<2軍戦:西武5-5フューチャーズ>◇21日◇西武第2

 特大の1発を糧にして進む。2軍調整中の西武ルーキー雄星投手(18=花巻東)が、イースタンチャレンジマッチのフューチャーズ戦に先発した。1回に“プロ初被弾”するなど2回までに4失点も、3回以降は無失点。前回の登板で7四死球と乱れた制球面も1四球と安定していた。プロ入り後最長の5回を投げて6安打4失点。直球は最速140キロだったが、あくまで前向きだった。

 1回1死一、二塁。ロッテ定岡に135キロの直球を完ぺきに打たれた。中堅後方にある室内練習場の屋根を直撃する推定130メートルの3ラン。「打ったバッターが上。別に気にしてないです」。悔しさを押し殺すように、冷静に振り返った。3回以降は、スライダーでカウントを稼ぐ投球に切り替えて立て直し「これまでは投げていてどこにボールがいくか分からなかった。だいぶ良かったです」と収穫を強調した。

 小野投手コーチは一定の評価こそしたが、物足りない球速についての指摘を忘れなかった。「体の使い方が上半身は縦回転で、下半身が横回転。バランスが取れてないから、いくら腕を振っても球速が出ない」。雄星は今後、その体の使い方を修正しつつ、中7日を基本に登板していく。【亀山泰宏】

 [2010年4月22日9時27分

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