<中日3-1ソフトバンク>◇13日◇ナゴヤドーム

 中田賢一投手(28)という大方の予想を裏切って先発した中日チェン・ウェイン投手(24)が、ソフトバンク打線を7回1失点に抑え、3月27日以来、7試合ぶりとなる今季2勝目を挙げた。「1球1球、どこに投げるか意識を持って投げた。低めの直球が一番よかったと思います」。失点は多村に許したソロ本塁打のみ。5つの空振り三振を奪うなど、テンポのいい投球でアウトを重ね、交流戦初白星となった。

 この日のマウンドには、調整を大幅に変えて臨んだ。登板3日前には中継ぎ陣とともに練習を休み、普段ならブルペンに入る登板2日前に遠投を繰り返し、下半身を使って投げることを意識づけた。「遠投をすると確かにボールも違った」。異例ともいえる中継ぎ仕様の調整で、直球の本来のキレを取り戻した。

 落合監督も「やっと勝ってくれたな。あいつがいく試合は勝たないと」。左の柱として期待する男の復活を手放しで喜んだ。

 [2010年5月14日8時39分

 紙面から]ソーシャルブックマーク