<ソフトバンク10-5横浜>◇10日◇福岡ヤフードーム

 ソフトバンクの主砲松中信彦外野手(36)が、チームに今季最多貯金9をもたらした。同点に追いつかれた直後の7回無死一、二塁の好機に、集中力は高まっていた。「初回に打てていなかったんで、よかった。あそこで点を取らないと、向こうに流れがいくところだった」。1回は無死満塁の先制機で左飛に終わったが、再び巡ってきたチャンスで決勝の左前適時打だ。

 チームの危機を救った。7回にセットアッパー摂津が2点のリードを守れず、同点とされていた。「そういうときもある。そのときには自分たちがカバーしないと」(松中)。幾度のピンチを抑え込んできた摂津への“恩返し打”に、笑みがこぼれた。

 交流戦Vの希望も残し、貯金も上積み。グラウンドに立つ以上、右ひざ自打球の影響を否定するが、決して万全ではない。それでも、勝利を呼び込むため、背番号3はバットを振り続ける。

 [2010年6月11日8時52分

 紙面から]ソーシャルブックマーク