<オープン戦:阪神0-1ヤクルト>◇13日◇甲子園

 代打ジョーも迫力十分!

 阪神城島健司捕手(35)が巧打&激走で存在感を示した。5試合ぶりにスタメンを外れ1点を追う7回1死で代打登場。ヤクルト新助っ人ロマンから右中間二塁打を決めた。

 城島

 野球よ、野球。この時期はまだピッチャーも仕上がっていないんだから。オープン戦もシーズンも、当てようと思って投げるピッチャーはいないしね。

 いきなり2球連続で変化球が頭付近にすっぽ抜け、大きくのけ反る。観客がざわめく中、冷静だった。3ボールから2球強振してファウル。最後はフルカウントから外角128キロをミートし、ライナーで右中間に運んだ。中堅上田が足を滑らせると、スリムボディーですかさず二塁を陥れた。

 メジャー時代から10キロ減、昨季より5キロ減の体重87キロをキープしている。昨年8月に手術した左膝の負担を軽減し、一塁レギュラー争いの最中で好調だ。ライバルのブラゼルも決して状態は悪くないが、オープン戦打率は1割8分8厘。打率5割の城島は少なくとも、成績面でレギュラー争いを優位に進めている。とはいえ、シーズン中は代打業に専念する日も確実に出てくるはず。代打城島があっさり結果を出し、指揮官も絶賛の言葉を送った。

 和田監督

 追い込まれるまではしっかりスイングして、追い込まれると反対方向に意識がある。あそこらへんは、さすが。競争中ではあるが、ここ一番で十分対応できる打席だった。いいモノを見せてもらった。

 先発でも代打でも、ジョーの勝負強さは変わらない。【佐井陽介】

 ▼城島の代打起用は通算30度。阪神ではなく、いずれもダイエー・ソフトバンク在籍時で、26打数6安打の打率2割3分1厘、6打点。00年10月11日オリックス戦(神戸)では、カルロスから生涯唯一の代打本塁打を放っている。なおマリナーズ時代は4年間で代打起用が13度あり、11打数ノーヒット。