<DeNA3-7日本ハム>◇18日◇横浜

 若き主砲が、今季初の2打席連発で交流戦を締めくくった。日本ハム中田翔内野手(23)がDeNA戦で、2打席連続本塁打を含む今季3度目の猛打賞と大暴れした。3回に須田から3ラン、6回には牛田からソロ、9回にはダメ押しの適時内野安打で、1試合5打点は自己最多タイ。ここ5試合の打率4割5分と絶好調で、22日からのリーグ再開に向かう。チームは昨年からDeNA戦7連勝で、交流戦の2位が確定した。

 恒例?

 の大当たりデーがやってきた。開店…いや、開場から並んだ日本ハムファンには、たまらない一戦になった。中田が今季初の2打席連発を含む、自己最多タイ5打点の大フィーバー。「自分のスイングができた。精神的に余裕を持って打席に入れています」。偶然にも同日となる、昨年6月18日(対広島)以来の2打席連発で、交流戦を締めくくった。

 状態が上がっているだけに、甘い直球が投じられれば“確変”が起こる。3回2死二、三塁。カウント2-2から内角へ入ってきた142キロ直球を一振。「7」球目を左翼(7)へ運ぶ、今季7号のスリーセブン。「上がりすぎたので、自分でもビックリ」と驚きの1発。続く6回の3打席目は、144キロ直球を、今度は左翼スタンド上段へ運んだ。「完璧でした」。DeNAの4番ラミレスも2本塁打。アーチの応酬に真っ向から胸を突き合わせた。

 交流戦に入る前の打率が1割4分8厘。「(試合後)ビデオを見ないと、どんなスイングをしているのかもわからない」と言うほど自分の打撃を見失ったが、左足を上げる打撃フォームに修正し、徐々に打撃感覚がよみがえった。

 ファンの存在も力になる。来月行われる球宴のファン投票の最終中間発表で、パ・リーグ外野手部門の2位。打率1割台に低迷し、期待に応えられていない中、思い出すのは母香織さんが、昨年かけてくれた言葉。「オールスターの舞台で中田を見たいと思ってくれた人がいっぱいいたということ。図に乗らずにやりなさい」。華やかな舞台に立てるのはファンの支持があるからこそ。今季はその思いをさらに強くしている。

 3日間の休みを挟み、22日からはリーグ戦が再開する。「2本出たからといって満足せずに、一生懸命やっていきたい」。ファンは連日の大当たりを期待している。【本間翼】