不調で2軍調整中の日本ハム斎藤佑樹投手(24)は、公式戦中の1軍復帰が難しくなった。13日、社会人のJX-ENEOS戦(鎌ケ谷)に先発し、6回10安打4失点。結果を残せず「それは悔しいです」。視察に訪れた栗山英樹監督(51)も「今、無理して(1軍に)上がることがいいのか」と話すなど、さらに厳しい立場に立たされた。

 1軍では先発が必要な状況になっていた。前日に先発した多田野が乱調で、この日に抹消された。斎藤とすれば、1軍復帰へ向けて絶好のチャンスだった。だが、内容、結果ともに、栗山監督をはじめ、周囲を納得させるには物足りなかった。

 失点した5回は1死一、二塁から田畑秀也外野手(20=桐蔭学園)に右中間へ3ランを浴びた。外角を狙った初球が逆球となり、痛打を食らった。栗山監督は試合後、このシーンを指摘。「四球を出して、初球、逆球でホームラン…。もったいない。そこは、投げミスしてほしくないところ」。再昇格の大チャンスを逸し、次戦は多田野とともに2軍で21日に予定されている社会人のJFE東日本戦(鎌ケ谷)に登板することが濃厚になった。

 順位確定後の消化試合や故障者など有事発生の場合に声がかかる可能性もあるが、現時点で優勝争いの輪に加わる可能性は低い。「とにかく自分のレベルアップをしたいという気持ちの中での投球。どんな形でも結果を求めるのもどうかと」と話した斎藤。開幕投手を務めたシーズンだが、いよいよ崖っぷちに追い込まれた。【木下大輔】