<オリックス8-1ロッテ>◇5日◇京セラドーム大阪

 7月25日以来の3連勝に、オリックスベンチにハイタッチの笑い声があふれた。2位ロッテに逆転で連勝し、2カード連続の勝ち越し。3位ソフトバンクまで5・5ゲーム差と、CS圏内が見えてきた。

 先発投手が踏ん張れば、勝ちをたぐり寄せられる。その見本のような前田祐二投手(27)の力投だった。立ち上がりは「腕が思うように振れず、調子はよくなかった」。伊志嶺のソロで先制を許した。

 だが昨秋の右ふくらはぎ痛、今春の腰痛を克服した左腕は、不調時も粘るすべを心得ていた。昨年3勝の経験から「左右の打者の内角に投げられるようになった」と2回以降は連打も許さず、7回を4安打1失点で今季2勝目をつかんだ。

 「ぼくにとっては前田の出遅れが誤算だったんだ」。森脇監督にとって前田は勝ち星を稼いでくれるはずの投手だった。その左腕も戻り、残り27試合。続投が正式に発表された指揮官は「必ず事を起こしきる」と言いきった。【堀まどか】